松本市街地から車で1時間15分ほど、標高2000㍍の美ケ原高原。世界文化遺産に登録された富士山をはじめ、日本百名山の42山を一望できる雄大な景色は全国でもここだけだ。

夏のお花畑、秋の紅葉、冬の霧氷や樹氷など四季折々の自然を、思い立ったらすぐに見に行けるのは地元ならでは。放牧牛を見ながら整備されたパノラマコース(遊歩道)を歩けば気分もリフレッシュ。

涼と癒やしを求めて出掛けてみませんか|。

 

雲上のパノラマコース

日帰り客の駐車場は3カ所。日本百名山の1山で、各種の電波塔が立ち並ぶ主峰王ケ頭(2034㍍)へは、山本小屋ふる里館から約70分、美ケ原自然保護センターから約30分。「富士山を見るなら、西へ張り出した尾根の先の王ケ鼻(2008㍍)が1番お薦め」と山本小屋の高橋健社長は言う。
北アルプス、中央アルプス、南アルプス、八ケ岳などパノラマ展望も見事だ。
美ケ原のシンボル的存在「美しの塔」へは、山本小屋ふる里館から約10分。霧の発生時に鐘を鳴らし、登山者を安全に導く目的で造られた鉄平石造りの塔には、山岳詩人尾崎喜八氏の詩文と、美ケ原高原の開拓者で山本小屋の創設者・山本俊一翁のレリーフが刻まれている。
牛伏山(1990㍍)へは美ケ原高原美術館か山本小屋ふる里館から約10分。ここからも富士山や八ケ岳連峰、南アルプスなどが望める。

美ケ原高原美術館

4万坪の敷地に約350点の現代彫刻を常設展示した野外彫刻美術館。308㌢の巨大な「親指」(セザール・バルダッチーニ)、サイのシンボルを連想させる「犀」(池田満寿夫)などユニークな作品が並ぶ。
彫刻とともに必見なのが高山植物。台上はシカの食害で以前より減ったが、柵に囲まれた野外展示場では200種以上を楽しめる。
美術館に隣接するのは日本一高い場所にある道の駅。展望テラスからも美しい山々を望める。

宿泊

台上には王ケ頭ホテル、山本小屋ふる里館、山本小屋と3カ所ある。王ケ頭ホテルと山本小屋ふる里館は、富士山や雲海を楽しみながら湯に浸れる展望風呂が自慢。露天または半露天の風呂も備え、自然教室などのサービスも提供する。
山本小屋は豪華さこそないが唯一の温泉、アットホームな雰囲気、毎夕食後の美ケ原の四季のスライド上映などが好評。野外テラスで提供する乳脂肪8・6%の牧場ソフトクリームも人気だ。

本市の市花であり高原を代表するレンゲツツジの見ごろは6月中下旬から。これからはマツムシソウ、アキノキリンソウ、コケモモ、ノコンギクなどが楽しめそうだ。花の見頃情報は美ケ原自然保護センター(℡0263・31・2807)などへ。

 

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