当事者になって初めて分かる在宅介護の苦労-。
昨年末、突然ご主人の母親A子さん(93)が寝たきりになった50代のご夫婦にお話を聞きました。

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 市内で次男夫婦と同居するA子さん。要介護1の認定を受け、足は弱っているものの食事やトイレ、入浴などは自分でできていました。
 ところが昨年の暮れ、みんなで居間でくつろいでいた時に、急に力が抜けたように横になってしまいました。
それまでも同じようなことが数回あり、しばらくすると歩けるようになりましたが、今回は自力で立ち上がれず、寝たままの状態に。

 年が明けた4日、早速ケアマネジャーさんに連絡。
入院を希望しましたがどこも空きがなく、電動ベッドや訪問看護のアドバイスを受けて自宅で介護することになりました。
とはいっても、おむつ交換や水の飲ませ方などの介護は初めてで戸惑うことばかり。
しかも、ご主人は仕事が夜勤で昼間は家にいるものの、4年前に心筋梗塞になり無理はできません。奥さんもフルタイムで働いています。 

 それでも週3回、訪問看護を受ける中で少しずつ介助のやり方を覚え、懸命に取り組んでいます。
「不安なことや主治医に聞けないことも看護師さんに聞くことができ、とても助かっています」と奥さん。

 「電動ベッドの利用で、食事中にむせることも減って良かった」と言います。
勤め先で落ち込んだり、愚痴をこぼしたりすることもたびたびですが、「仕事に集中できる職場は唯一心が安らぐところ。ありがたいです」「自分はまだいい方かも。友人にはもっと大変な人もいる」とご主人。
専門家の助言や協力を基に、日々介護に向き合っています。
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