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昨今のコロナ禍で大勢の人が集まってしまう花火大会は軒並み中止…。夏の風物詩を楽しめなくて残念な思いをしている方のために「誌上花火大会」を開催します!

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昨今のコロナ禍で大勢の人が集まってしまう花火大会は軒並み中止…。夏の風物詩を楽しめなくて残念な思いをしている方のために「誌上花火大会」を開催します!

1874(明治7)年創業の華松煙火は、花火の製造・打ち上げを行っている中信地区唯一の花火会社。その5代目・上條博人社長と6代目になる息子・僚士さんに話を聞きました。

上條さん親子
上條さん親子

―コロナ禍の花火業界は

 例年ですと、県内外で年間250回は花火を打ち上げていますが、去年今年とその回数は9割近くも減っています。だから精魂込めて作っている花火玉の行く当てがないというのが現状です。花火は制作時間がかかる上に、種類によっては日持ちしないものもあるので、制作量をコントロールするのが難しいです。だから今は新しい色や形の開発研究に励んでいます。

 花火の可能性は無限大なので、きっと今の状況が終息した後には皆さまに、今まで見たことない花火をお見せできると思います!

―花火の魅力は

 多くの人を笑顔にしたり、勇気づけたりできるのが一番の魅力だと思います。先日も全国の花火会社6社と共同して「花火であしながおじさん」という児童養護施設の子どもたちに花火を贈るイベントを開催しました。大喜びしながら花火を見ている子どもたちの姿を見られたことは本当にうれしく、花火師冥利に尽きると思いました。イベント後には、子どもたちからお礼や激励の手紙が届き、久々に感無量になりました。

 また花火師としては、花火は実際に打ち上げてみないと分からない部分が多いので、予定通りの色や形になった時はうれしいです。さらにその花火を多くの人が喜んでくれたら、うれしさは数倍にも膨れ上がります。

―苦労は

 花火作りはとにかく手間と時間がかかります。天日乾燥をしなければならないので、天候にも左右されます。機械でできる部分もありますが、職人にしかできない作業も多く、サイズによって異なりますが、花火1玉作るのに2、3カ月はかかります。それだけ手間をかけて作ったものが数秒で消える…この儚さが花火をより美しくさせているのかもしれませんね(笑)。

 また火薬など危険なものを取り扱っているので、とにかく安全には気を付けています。  

花火ができるまで

―最後に

 花火は花火大会だけではなく、お祭りや結婚式などいろいろなシーンで使われています。近年はプロポーズやお店の周年記念などプライベートで花火を打ち上げる人も増えています。「花火=高料金」と思っている人は多いのですが、予算や要望に合わせて5~10発と少数での打ち上げもできますので、思い出づくりにぜひ活用してもらえればと思います。「その人のためだけの花火」はインパクト大で、心に焼き付くこと間違いなしです。
 地元の花火屋だからこそ、地元の人が笑顔になって、元気になれるような花火をこれからも打ち上げ続けていきたいです。だからコロナ禍が終息したら皆さん、大迫力な花火を楽しみに花火大会へ足を運んでください! そして一緒に歓声を上げましょう!

松本市島内857

■TEL/0263-47-8723

■営業時間:11~17時

※営業日はお問い合わせください。