秋も深まり、冬の気配がしてまいりました。季節の変わり目は体調を崩しやすいものです。
家や住環境によってより健康的な毎日を過ごすことができます。

1つは各部屋の温度差を極力少なくすることです。現代の家は断熱性能も上がってきていますが、さらに極力廊下の少ない間取りにし家の中の温度差を少なくすることで、脳卒中、心筋梗塞などのリスクを軽減できます。
2つ目は家を構成する素材です。新建材や家具などを作るときに使用する接着剤がホルムアルデヒドなどを発生させ、シックハウスの原因と考えられています。今では、影響の少ない接着剤が開発され改善はされていますが、やはり、食生活と一緒で無農薬や有機栽培、地産地消といった体に良いものを、家でいうと天然の木や県産材、漆喰(しっくい)といった自然素材など、体に害のないものを選ぶことで、健康を守ることができます。化学物質耐性は人によって違いますので、極力、体に安全な家具や材料、素材を使うことをお勧めします。
また、換気や風通しの良さも考慮し、カビやダニなどを防ぐことも大切です。
3つ目に、照明計画です。照明は体に大きく影響を与えています。照明の色は温かみを感じる黄色。昼間のように明るく活動的になる白い色、この2つの色が主なものです。太陽の光は昼間明るく光輝いて、夕方には、夕焼けとなります。夕日を見るとホッとした気分になってきます。これは夜に向けて体が休まろうとしている合図です。家は夜、家族が帰ってきて体を休める所ですので、家の照明も黄色い照明を主に用いて体を休められる計画にすると良いでしょう。必要以上の明るさのお部屋にしてしまうと夜眠れず、不眠症などの心配も出てきます。体のメカニズムに沿った計画にしましょう。
寝る1時間前には、低めの場所に暖色の光をともすことで、睡眠導入作用のあるメラトニンが分泌されるといわれます。メラトニンは睡眠以外にも生活リズムの調整や、美肌や健康維持、病気の予防などに深く関わるホルモンです。自然な眠りにつくことができ、健康にもつながります。照明メーカーでもろうそくの色の電球が発売されています。調光器で明るさを調節するのもお薦めです。
住環境を見直すだけでも、健康への近道になるかもしれません。これから厳しい冬がやってきますね。住まいを健康的な環境へと整えて快適な毎日を送っていただけますように。

執筆 /松田恭子
(株式会社 住まい工房)
松本市井川城3-7-27
tel.0120-28-6351
インテリアコーディネーター
広報、二級建築士
AFT色彩検定2級
照明コンサルタント
月に1度SBCラジオ
『もっとまつもと』に出演。

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