白板地区は松本城の西側。大門沢川、女鳥羽川、奈良井川が流れ、古くから水田地帯であった。

また水上運送の要地で、天保3(1832)年から明治30年代まで、松本市と信州新町(現長野市)を結んだ「犀川通船」の出発点でもあった。
白板という言葉は「開田」を意味している。

また松本城天守築造の際、この地を用材の白木板置き場としたのが由来とする説もある。

どちらにせよ永禄9(1566)年の「諏訪上社造営次第」に蟻ケ崎、宮渕と共に白板の地名が記されており、中世には「白板」という地名が成立していた。


現在の白板地区は14の町会から成り立っており、「すばらしい地区・住んでみたい白板地区」が目標。

町会連合会や北部公民館を中心として、春の大運動会、ひろばウオーキング、七夕会、焼き芋大会など、さまざまなスポーツやイベントで地域間、世代間交流を活発に行っている。

中でも総合型地域スポーツクラブ※1「丸ノ内スポーツクラブ」の活動は白板地区の大きな特徴の一つ。

2008年に「運動をしない、外遊びのできない子供たちに、スポーツの楽しさを純粋に教えるため」に設立。

丸ノ内中学校を拠点とし、シニア世代、子供たちを中心に現在約80人が、バドミントン、ソフトバレーボール、ニュースポーツ、ピンポンなどを地域の人たちの指導の下で楽しんでいる。

幅広い年代層が参加することで「縦割りの社会」を経験することができるのもこの活動の長所だ。
来年度には北部公民館は新公民館へと移転し、白板地区はさらなる歩みを続ける。

 

※1 総合型地域スポーツクラブは、誰もがそれぞれの体力や年齢、技術、興味、目的に応じて「いつでも、どこでも、だれとでも、いつまでも」スポーツに親しむことができるクラブ。

文部科学省でも設立を推進しており、松本市には3つだけ。

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