体にも心にもやさしい自然素材のインテリアが人気です。
今回は「住まい工房」のインテリアコーディネーター 松田恭子さんに
自然素材コーディネートの実例をもとに説明していただきました。
テーマカラーを決めて楽しくコーディネート、漆喰壁の魅力
テーマカラーを施主様の好きな金色と緑に決め、上質で心地よい空間を演出しました。
カーテンをまとめるタッセルは通常、共布を使いますが、金色で房付きのものを選びました。
金色と緑を上手に調和させ、部屋全体に統一感をつくり出しました。
壁は全体的に漆喰(しっくい)を使いましたが、リビング横の和室は、床の間に金色のエコクロスを使い、アクセントに。
ふすま紙も金色が使われているものにしました。
金色は、気品があって凜(りん)とし、無垢(むく)の木とも愛称がいい色です。
階段下の部分を利用した書斎コーナーは、プレーンシェードを付け、リビング側からの目隠しになるのはもちろん、使う時に閉めると、仕事や作業などに集中でき、ちょっとしたこもれるスペースになります。
照明は器具が主張しすぎないようダウンライトを使い、すっきりした空間になるよう配置。
経済的なLED(発光ダイオード)電球です。
また、ご家族でステンドグラス作り体験をしていただき、思い思いのデザインのステンドグラスを部屋の建具に付けました。
家族みんなで作ったことは記憶に刻まれ、すてきな思い出になると思います。
家全体としては、漆喰の壁、ヒノキの床などにより、くつろげる心地よい空間となっています。
漆喰壁は石灰岩を粉砕したものに海藻のノリを混ぜ、左官職人が壁に塗りました。
表面にある無数の小さな穴で空気中の湿度を調整、室内の環境を快適に保ってくれます。
無垢材と併用すると、リラックス効果のあるα波が増える状態になるようです。
アルカリ性のため抗菌作用も期待できます。
洗面所やトイレなどに使っても清潔で、部屋に洗濯物を干しても菌の繁殖が抑えられるのではないかと思います。
ただし、20年くらいすると中性化します。
松本の中町は、漆喰のなまこ壁の建物が美しい町並みを形成しています。
外壁にも、内壁にも使用できるオールマイティーな材料である漆喰。
どこか懐かしい、ノスタルジックな漆喰壁の魅力は奥が深いですね。
素材やカラーにこだわり、楽しくコーディネートしてみてはいかがでしょう。