映画「タイタニック」に登場するアイリッシュ・パーティー、無印良品の店のBGMなどで注目を浴びるアイリッシュ音楽。
西欧のケルト人の民族音楽から発展した庶民的な音楽を楽しもうと、信大生のほか中学生や社会人など約40人が活動する。
発足は2014年11月。大学2年の時に東京芸大のアイリッシュ音楽サークルを見て、その魅力にはまった永田太郎さんと、アイリッシュハープやフルートを楽しんでいた顧問の松岡准教授が出会い、バンドを結成。
ライブや学園祭などで演奏するうちに、見に来た市民から「自分もやりたい」という声が寄せられた。そこで大学に掛け合い、学生以外も参加できる会を立ち上げた。
街のパブに庶民がフィドル(バイオリン)やギターなどの楽器を持ち寄り、セッションするのが本場の演奏スタイル。初心者が始めるには敷居が高い? と思いきや、「ティン・ホイッスルなら入りやすいですよ」と松岡さん。表側だけにある6つの指穴を開閉して音を出す縦笛で、値段も1000円から入手可能だ。
アイルランドの伝統音楽は、基本的に耳で曲を覚える口承音楽。1曲が短く、それを繰り返したり何曲かつなげて演奏する。基本のメロディーが弾ければアレンジもOK。細かい技術より独特のノリで演奏できるかが鍵だ。
同僚のライブを見て6月に入会した会社員の木村さんは「どこか懐かしく、弾むような曲調が楽しい。
細く長く続けたい」。
8月は志賀高原で合宿や仲間内でライブを開催。地域から依頼を受けてイベントなどにも出演している。
※記事は2015年取材時のものです。